夏休み2023

夏休みである。夏休みはできるだけ何もせず、クーラーの効いた部屋で溜め込んだドラマや映画をみる…というのが、個人的には夏休みの理想的な過ごし方なのだが、大人になってからはそうはいかない。夏休みを有効に活用しようとして、余計に疲弊する。今年の夏休みは、4泊5日の旅行で疲労を蓄積することになった。

 

今回の目的地は、ワイオミング州にあるイエローストーンとグランドティトンである。イエローストーンは世界で最初の国立公園ということで、名実ともにかなり多くの人に親しまれているが、グランドティトンはそのオマケという印象がある(そうではないことが後で判明する)。よって僕らの旅程も、2日間をイエローストーンにあて、1日をグランドティトンで過ごすプランにした。といってもフライトやホテルを予約したのはかなり前のことで(コンファメーションを確認すると去年の10月だった)、どうしてこの予定にしたのかはまったく記憶にない。おまけに予習もしないので、この二つの公園には何があるんだっけ?という認識で、目的地の空港に降り立つことになった。

 

1日目 出発〜ジャクソン

朝6時のデルタ便で最寄りの空港からソルトレイクまで飛んで、そこからジャクソンホール空港行きの飛行機に乗り換える。ジャクソンホール空港は、アメリカで唯一国立公園内に作られたこぢんまりした空港である。ゲートとも呼べないような簡素な柵を抜けると、観光業者が旅行客の名前を書いたプレートを持って並んでいる。レンタカーカウンターで鍵を受け取って、建物をでると正面にはレンタカーがずらりと並んでおり、大量の車の中から車種と鍵の動作音を頼りに自分の車を探すことになる。白のカローラに乗り込み、ここからまずジャクソンという街に南下する。国立公園内部というだけあって、山と草原の風景がどこまでも続いていおり、まるでどこかの離島にきたように感じられる。本当にこんな場所に街があるんだろうか?と思っていたが、ちゃんとあった。

  • あとで知ったことだが、ジャクソンにはかなり良質な雪が積もるスキー場があり、全米でも屈指のリゾート地なんだという。そこらじゅうに部屋の空き状況を示す看板がぶら下がっていた。
  • 割と新しめのモーテルに宿泊。値段が500ドルもしたが、キッチン付き・リビングと寝室も別室とかなり快適で、満足度は高かった。
  • Whole Foods Marketで、材料を買ってパスタを作って食べた。ブラッドピット主演のゾンビ映画を見ながら寝落ちした。
  • 別に誰も悪くないのだが、ソルトレイク初のデルタ便にはいい思い出がない。2年前のフロリダからの帰りには、散々待った挙句に結局飛行機が飛ばず1泊する羽目になったし、今回も定刻通り乗り込んだが機材トラブルで全員降機(降機って言葉使ったことがないけど)。

 

2〜3日目 イエローストーン国立公園

イエローストーンは、ハイキングをしないライトな観光客にとっては、間欠泉(温泉)と動物を楽しむ公園と言っていいと思う。公園内には8の字に道路が走っており、それぞれ一周するだけでも4時間くらいかかる。ジャクソンから最も近い公園の入り口は8の字の右下にあり、僕たちのとった宿は左下にあったので、1日目は南側のルートを反時計回りに移動して夕方チェックインし、2日目に北側を回ることにした。間欠泉と温泉は至る所にあって、色や透明度、大きさの違いを楽しむ。3つほど回ったあたりで、違いがわからなくなってくる。

  • 世界最古のログハウス・オールドフェイスフルインに宿泊。外内装ともにクラシックでかっこいい。ロビーはとても賑やかで、映画の一場面のよう。部屋は新館の3階で、シャワー付き。室内はかなり狭かったけど、場所がいいので仕方ないですね。2階のテラスからドリンクを飲みながら間欠泉を眺めることができる。
  • バッファローは特に北側に多い。最初はその大きさに驚いたが、すぐに慣れる。他の動物は、鹿を1匹見かけただけで、エルクにもクマにも遭遇しなかった。
  • 双眼鏡を持っていくべきだった。双眼鏡があればオオカミを見ることもできたらしい。

 

4日目 グランドティトン国立公園

ティトンは、フランス語で「胸」の意味。ロッキー山脈と、周辺の水辺の対比は本当にきれい。イエローストーンのビジターセンターでは、レンジャー(園内の係員のこと。ビジターセンターでどう回ったらいいかを教えてくれる)が地図のほとんどのポイントに丸をつけたのと対照的に、こちらはかなりシンプルで、あらかじめ10ヶ所のポイントが決まっている。回っている途中に、どうやらアクティビティを楽しむ公園なのかも知れないと気が付く。ジェネラルストアには、キャンプ道具や食材がかなり充実していたし、湖畔や川にはボートに乗っている人の姿も。綺麗な水辺でボートに乗るのは本当に気持ちよさそうだった。

  • イエローストーンのように、どこにいっても人だらけ、ということがない。グランドティトンには、僕たちのように一泊、ないしはイエローストーンのついでに半日立ち寄るだけ、という人も多いのだろうが、本当はゆっくりと腰を据えて楽しむところなのだと思った。
  • ジャクソンレイクロッジに宿泊。実はあまり期待していなかったmountain viewの部屋だが、これが素晴らしかった。園内の山が一望できる。予算に余裕があれば、ここに泊まった方がいいと思う。
  • レストランやラウンジでも、素晴らしい景色を見ながら食事ができる。バーでRoast Beef Saladを頼んだつもりが、Roast Beet Saladだった。ややこしい。たいたい、ビーツをローストする意味ってあるんでしょうか?ハックルベリーソースで和えてあって、味は美味しかった。
  • お土産屋が4店舗もあり、驚きの充実度。

 

5日目 ふたたびジャクソン~帰宅

久しぶりに朝はゆっくりして、11時にロッジをチェックアウトする。飛行機は17時なので、一度ジャクソンへ戻る。1日目はほとんど出歩かなかったので気が付かなかったが、平日だというのにどこも混み合っていた。お土産屋でなくても、町の名前や店名の入ったTシャツやマグカップが至る所で売られていて、この光景どこかでみたなと思ったら、2年前に行ったタホだった。リゾートとか、観光地とかってどこもこんな感じなのかも。

  • 教会脇にスリフトショップ。町中のイケてる若者がここでたむろしていた。
  • 昼食はカフェ・ジャクソンドラッグでビールとハンバーガー。薬局のような名前のこの店にも、もちろんオリジナルグッズが並んでいた。
  • 帰りの飛行機は予定通り飛んで、AM1時頃帰宅。

 

おみやげ

国立公園ならどこにでもあるバンダナ。他の公園はデザインがパッとしなかったり、ポリエステル混だったりしてあまり買う気がしなかったのだが、これはHAVAHANK製。五色買い。YELLOWSTONEの文字がなければもっと良かった。

琺瑯のマグ。ポッドキャスト「テングラヂオ」に触発されて。わざとコーヒーを冷まして、直火にかけてます。

ジャクソンのアウトドア店「Teton Mountaineering」のオリジナルロンT。ボディはHanes BEEFY。ちなみにかなり大きな店だったが、ショップスタッフ5人、地元のキッズが3人(ジャグリングで遊んでいて買う気はなさそうだった)、客は我々2人で少し経営が心配になった。